人材紹介会社のメリットとビジネスモデル
転職エージェントとは厚生労働大臣の許可を受けた民間の職業紹介会社のことです。
この許可は比較的簡単に取得可能で、大手企業はもちろん、資本金の少ない中小企業でも
人材紹介業を行っております。
これによって同じ転職エージェントであっても会社規模により多種多様なサービスが行われています。
■ ビジネスモデルとしてはいたって簡単
- 正社員採用を考えている企業からどのような人材が必要なのかヒアリングを行い、
正式に求人として受注を受ける。 - 転職希望者(以降、求職者)の要望や社風を考慮し、適切なマッチングを行って企業へご紹介する。
- 企業担当者は求職者の職歴書と人材コンサルタントの評価コメントを確認し、面談を行うかを決める。
- 面談後、双方OKであれば求職者は企業と直接雇用契約を締結します。
この採用決定に至った時点で転職エージェントは成功報酬として利益を得ることができるのです。
■ 人材紹介コンサルタントFee(紹介手数料)
転職エージェントの成功報酬は、業界的に決まっているわけではありません。
基本的には求職者の想定年収の30%~35%が相場です。
大規模採用を行う企業によっては1人数十万円など一律にディスカウントしての契約も見られます。
人材紹介ビジネスはここ数年で急速に成長した産業であり、
紹介手数料の利益率に関してはかなりアバウトな設定で、景気の影響や希少な職種に関してはFeeの増減が見られます。
景気が良い時期は積極的に採用を行う企業が多く、採用予算も掛けられますので、
紹介手数料のFeeは高い水準にあります。
逆に景気が悪い時期は採用を行わない企業が多いので、
安い紹介手数料のFeeで積極的に転職サービスを利用してもらおうとするのです。
■ 人材紹介ビジネスの原価率の良さ
年収500万円の方が1人採用決定すれば、30%の報酬の場合で150万円の利益を得られるというビジネスです。
しかも、製品や食べ物のように原価がかかっているわけではありませんから、すばらしい利益率だといえます。
■ あきらかに暴利。何故成り立つのでしょう
人材を採用するという事は、企業にとって非常にお金がかかることです。
例えば、求人サイトに掲載するだけで、週に何十万単位の掲載料がかかります。
掲載するだけで費用が発生しますので、例え応募が1件もなくてもお金は掛け捨てとなってしまいます。
◆ 求人サイトの裏側
逆に、求人サイトからたくさんの応募が来すぎてしまっても、人事は全ての履歴書に目を通して、
明らかに職歴が合わない求職者へもNG連絡のコンタクトを取ります。
実際に書類選考を通過して面談へ進めたとしても、書類と実際に会ってみた印象が異なり、
複数名に会っても1人も採用に至らないケースもあります。
この場合、費用はもちろん、人事の時間や工数もかかってしまい、非効率で残念な結果となってしまいます。
転職エージェントを利用せず、求人サイトを利用して良い方が採用できればいいが、 お金は掛け捨てで人事の業務過多になりやすいので、少しギャンブル的な不安要素があります。
そういった点で、金銭的な負担はかかってしまいますが、転職エージェントを利用することで、
求職者のスクリーニングをしてくれ、人事の時間や工数が削減ができ、採用が決まった時点での
成果報酬なので、採用リスクを最小限に抑えることができるのです。
人材紹介サービスが企業人事に気に入られているのはこういったメリットがあるからです。
■ 各種サービスの無料提供
各転職エージェントは専属の人材コンサルタントがおり、1人1人のキャリアについての相談はもちろん、面接対策、職務経歴書の添削など、数多くの登録者がいる中で手間を惜しまず対応してくれます。
何故そんなに親身に対応してくれるのか?
その理由はズバリ!!
1人100万以上で売れる商品だからです。
求職者を商品と呼ぶことはご法度とされている業界ですが、転職エージェントもビジネスを行っておりますので、
人が商品であることに違いありません。
■ 最高のサービスを受ける準備をしよう
転職サービスを受ける求職者の立場ですが、ビジネスを行っている転職エージェントである以上、
”優良な求職者(売れる商品)”と思われる事が大切です。
キャリアコンサルタントにどこかで採用が決まる求職者と判断してもらえたのならば、
熱心なサポート体制で最高の転職サービスを提供してくれるでしょう。
そうすれば、おのずと転職活動は効率的にうまく行くはずです。
効率的な転職活動をする上では、情報量が圧倒的に多い転職エージェントを利用することは不可欠です。 登録した転職エージェント経由で転職せずとも、少しでも良い情報をキャリアコンサルタントから引き出し、最高の転職を実現させましょう。